カップさんの日常

気のおもむくままに書いてみたいと思います

カップさんの診断までの経緯(1)

 実をいうとこれは高校時代までさかのぼります。自分の発達障害を疑いだしたのがちょうどそのころです。きっかけは多分ネットサーフィンだったと思います。どのサイトだったのか、なんて検索ワードだったのかは覚えていませんが、自分との共通点をたくさん見つけたのです。そして、わたしは持ち前の”行動力”で、親には内緒で児童相談所に行きました。面談をしていって、傾向があるかどうかをみる知能検査をするかどうかの話が出ましたが、そのためには、未成年だったので親の協力を仰ぐ必要がありました。

 まず、相談したのは父でした。父は私が持つ特性をさらに濃くしたような人物なので、話しやすかったのです。ただ、父はわたしの育児にさほど参加していなかったので、わたしの養育歴を十分に語ることができませんでした。次にわたしは母と話さなければなりませんでした。普通、父から母に話してもらうことを考えるかもしれませんが、両親は仲が悪かったのです。

 母には大変言いづらかったです。母からは昔から、常に部屋を片付けなさい、食器を下げなさいと叱られては、母を困らせていました。発達障害を持ち出すのはそれらができないことを”言い訳”にすることにはならないか、それをいいことに怠ける口実になってしまわないかと考えてなかなか言えませんでした。

 意を消して母に打ち明けた時の反応は端的に言うと、「あなたは当てはまらないと思うけど、検査をしたいのならばしたらいいと思う」といった具合の反応でした。母がわたしは当てはまらないと考えた理由は、当時わたしが学校の課外活動でリーダーを務めていたことでした。発達障害者が絶対にリーダーを務められないというわけでもないのですが、わたしも母も発達障害についての知識はさほどなかったので、仕方ないことだと思います。その反応をわたしはどう受け止めたらいいのかわかりませんでした。その当時、自分の考えを言語化することができませんでしたが、わたしは検査を受けてよいのだろうか、これは必要なことなのだろうか、もし違ったらわたしはその結果をどのように受け止めたらよいのだろうかと葛藤していた今ならと表現できます。

 結局わたしは検査を受けないことにし、日常の困りごとは工夫すればなんとかなると自分に言い聞かせました。

 

つづく